実質賃金は2022年以降、減少中
2024年7月現在、厚生労働省が発表した5月の毎月勤労統計調査(速報、従業員5人以上)によると、現金給与総額(名目賃金)に物価の変動を反映させた実質賃金は前年同月比1.4%減となった。26か月連続で物価上昇が続いている。
物価上昇が止まらない状態なのに、ぼくは会社員を辞めてサラリーがなくなっちゃった。ダブルパンチだ(汗)
あらあら。会社員として給与を貰えるありがたみが分かるわね。
近くの飲食店は何度も値上げし、マクドナルドが500円で済んだ時代はとうの昔で、物価上昇(インフレ)が止まらない。物価上昇は私たちの日常生活に大きな影響を与えている。生活必需品の価格が上がると、実質的な可処分所得が減少し、生活の質が低下してしまう。
この状況を打開するためには、転職を通じて年収アップを目指すことも検討してみたい。本記事では、物価上昇(インフレ)に負けないための転職戦略と、実質的な年収アップを実現する方法について詳しく解説する。
今更聞けない実質賃金とは
そもそも、実質賃金とはなんだろう。実質賃金とは労働者が実際に受け取った給与(名目賃金)から物価上昇分を除いたもので、購買力の実態を示す指標。ここ3年は現金給与総額(名目賃金)は増えているが、それ以上に物価が上がり、実質賃金が追い付いていない状態が長く続いている。
2023年6月までの図で少しだけ古いが、東京新聞が作った図がとても分かりやすいので借用したい。
図を見てもらうと分かるが、会社員の給与(青の線)は前年同月比で1~2%平均で伸びている。しかし、物価(黄色の線)は2022年に3%、2023年に3.8%上昇し、2024年も3%程度上昇している。(赤茶の線)物価高に給与アップが追い付いていないことがわかる。
日本は長くでデフレに苦しめられており、先代の日本銀行の黒田総裁は、賃金上昇を伴う形での「物価安定の目標」を掲げていた。当時は、物価も給与もどちらも長く上がらない時期が続いていたのだ。
そういう点では、今の物価上昇(インフレ)は給与の上昇も伴っているので一定の評価は必要らしい。しかし、我々一般市民としては、物価上昇はなかなか苦しく、はいそうですかと評価はし辛い。
もし、インフレについて専門家の詳細な情報を見たい場合は国際通貨研究所のレポートを見て欲しい。かなり難しい内容だが購買力平価など、専門的な話を読むことできる。
毎年年収3%アップしないと年収は減る
前述の通り、消費者物価は2022年に3%、2023年に3.8%上昇している。つまり、物価上昇(インフレ)の3%より年収が上がらないと実質年収ダウンになるとに繋がる。
去年と同じ年収だと実質的には年収ダウンになるのだ。年収が多少上がったとしても、3%より上がっていないと、年収は上がったと思わない方が良い。
ご飯にかける金額を3%増やしてくれてありがとうなのニャ。たくさん食べれるニャ。
もこちゃん、ごめんね。カリカリの値段が上がっちゃっただけなの。
下記のデータを見てほしい。おそらく体感と近いデータだと思うが、旅行大手のJTBが下記のような数値を取りまとめてくれてリリースしている。
JTBは、「夏休み(2024年7月15日~8月31日)に1泊以上の旅行に出かける人」の旅行動向見通しをまとめました。
・夏休みの総旅行者数が6,975万人(対前年95.9%)
JTBの2024年夏休み(7月15日~8月31日)の旅行動向より一部抜粋
・総旅行消費額が3兆2,743億円(対前年96.8%)
2024年の夏休みの旅行計画は人数と予定金額ともに去年より減っている。コロナも落ち着き、給与も2022年以降全体的にアップしているが、実質賃金が減っているので国民のお財布事情は去年より苦しいのだろう。
実質賃金を計算してみよう
さて、ここからは実際に自分の給与がどうなったのか計算をしてみよう。
コロナがある程度収まり物価が上昇し始めた2022年から3年のデータを使って計算をしてみようと思う。よければ、手元に源泉徴収票を持ってきてもらって本気の計算をしてみよう。
具体的には、2022年当時の給与からみた実質賃金が2023年、2024年とどのように変化したかをシミュレーションしてみる。3パータンの昇給に応じたシミュレーションを用意してみたので参考としてほしい。
<計算前提>
・年収は400万円からスタート
・2022年の物価上昇率:1.030(実数)
・2023年の物価上昇率:1.038(実数)
・2024年の物価上昇率:1.030(仮置き)
※データ参照:厚生労働省 毎月勤労統計調査より
試算1:年収が変わらいケース
年度 | 名目賃金 | 物価上昇率 | 累計上昇率 | 実質賃金 |
---|---|---|---|---|
2022年 | 400万円 | 1.030 | 1.030 | 388万円 |
2023年 | 400万円 | 1.038 | 1.069 | 378万円 |
2024年 | 400万円 | 1.038 | 1.101 | 363万円 |
上記の表は、年収が400万円の人が2022年から2024年まで年収が上がらなかったケースの計算だ。3年間での累計の物価上昇率は約10%あるため、2022年と比較すると2024年は、実質賃金がまさかの年収マイナス37万円という計算になる。
ひと月当たり3万円のマイナスになり、かなりきつく節約が求められる状態だろう。コンビニで少し昼食を買うだけで、1,000円近くなってしまう昨今の物価を考えると妥当な感覚ではないだろうか。
試算2:毎年、月額1万円昇給したケース
年度 | 名目賃金 | 物価上昇率 | 累計上昇率 | 実質賃金 |
---|---|---|---|---|
2022年 | 412万円 | 1.030 | 1.030 | 400万円 |
2023年 | 424万円 | 1.038 | 1.069 | 397万円 |
2024年 | 436万円 | 1.038 | 1.101 | 396万円 |
次に、年収400万円の人が毎年月給が1万円増えたケースを見てみよう。2022年と2024年を比較すると、年収は3年間で36万円増えて多少は増えた気でいても、3年間での累計の物価上昇率は約10%あるため、実質賃金はそれでもマイナス4万円という計算になる。
今の物価上昇率を考慮すると、月額1万円ずつ毎年年収が上がってもほとんどトントンかマイナスなのだ。
試算3:毎年、月額2万円昇給したケース
年度 | 名目賃金 | 物価上昇率 | 累計上昇率 | 実質賃金 |
---|---|---|---|---|
2022年 | 424万円 | 1.030 | 1.030 | 412万円 |
2023年 | 448万円 | 1.038 | 1.069 | 419万円 |
2024年 | 472万円 | 1.038 | 1.101 | 429万円 |
最後に、年収400万円の人が毎年月給が2万円増えたケースを見てみよう。2022年と2024年比較すると、年収は3年間で72万円それなりに増えた。一方で、3年間での累計の物価上昇率は約10%あるため、相殺されてやっと実質賃金が+29万円という計算になる。
今の物価上昇率を考慮すると、年度ごとに月額が2万円アップして実質の年収アップの実感がある感じとなるだろう。
個人だけでなく企業も大変
物価上昇(インフレ)が起こりはじめた日本では、個人だけでなく企業も大変だったりする。
下記のデータを見てほしい。東京商工リサーチの「物価高」倒産月次推移のデータを引用させてもらった。2024年4月の「物価高」を起因とする倒産は58件(前年同月比16.0%増)で、4カ月連続で前年同月を上回った。負債総額も139億8,600万円(同54.2%増)に膨らんでいるとのことだ。
図を見てもらうと、右肩上がりで物価高を起因とした倒産件数が増えているのがわかるだろう。
産業別には、下請企業が多く、資材や原材料、燃料などの価格上昇分の価格転嫁が難しい建設業(前年同月比36.3%増)、製造業(同15.3%増)、運輸業(同87.5%増)が多い。苦しいのは個人だけではなく企業も同じなのだ。どういう構造になっているのか下記で少し詳しく見てみよう。
歴史的円安による影響
2024年7月現在1ドルは160円を前後で推移している。2020年のコロナの時期は、105-110円前後で推移しておりわずか4年で5割近くも円安となっている。そして、為替の円安は、エネルギー価格の上昇に繋がりインフレを招いている一つの要因とされている。
円安が追い風な業界
一般的には輸出を中心に海外稼ぐ企業は円安は追い風と言われる。トヨタやホンダのような自動車産業を中心に、商社なども追い風と言われる。トヨタ自動車は2024年の3月期連結決算で営業利益5兆3,529億円、日本企業で過去最高で最終利益も倍増し初の4兆円超となっている。
円安が逆風な業界
逆に、輸入依存度の高い業種は向かい風と言われる。業種別ではアパレル関連や飲食料品関連、建設業界、運輸などの業界だ。仕入れを海外に頼っていると、仕入れ価格が高くなり、販売価格に転嫁できない場合は経営を圧迫する。
為替が影響する仕組みについて、アパレル業界と物流業界を参考に少し詳しく見てみよう。
多くのアパレル製品は海外で生産されているため、円安が進行すると輸入にかかるコストが増加する。日本繊維輸入組合が公表した「日本のアパレル市場と輸入品概況2023」によると、輸入浸透率は98.5%でいかに海外輸入に頼っているかが分かる。
例えば、布地や糸、ボタンなどの原材料を海外から輸入する際、円の価値が下がるとその分のコストが上がる。98.5%も輸入に頼っているため、為替に仕入れコストは左右され、最終的に製品価格に反映される。個人の実質賃金は全体的には下がり購買力が減っているので、悪循環に陥るのだ。
物流費用もまた円安の影響を受ける。輸送に使用する燃料の価格が上昇することで、輸送コスト全体が増加する。この増加分は、最終的に製品の価格に転嫁される可能性が高く、購入価格の上昇につながる。
倒産が多い業種
下記の図を見てほしい。こちらは、帝国データバンクがリリースしている、「物価高」倒産動向調査からのデータとなる。
燃料や原材料などの「仕入価格の上昇」により収益が維持できず倒産した「物価高」倒産は、2024 年上半期に 484 件と、半期ベースで過去最多を更新していて、業種別には「建設」「製造」「運輸・通信」「小売」が上位に来ている。
建設や製造は建設資材や人件費などの値上がりが大きく響いている。製造業は食材価格の高騰を背景に食料品・飼料・飲料製造で増加している。小売業は飲食店や飲食料品小売の倒産が目立っている。
身近な所では、下記のようなニュースを見たことはないだろうか。
・「ラーメン店」の倒産、過去最多の63件
・「焼肉店」の倒産急増、過去最多ペース
ラーメン屋さんは過去最多の倒産が起きていて、「ラーメン1,000」円の壁にぶつかり倒産している所が多く出ているようだ。1,000円の壁とは、ラーメンに1,000円はかけたくないという消費者の気持ちと原材料の高騰がぶつかり合っている価格帯のことだ。
円安というのは追い風が吹く業界もあるが、建設や製造、飲食業界はわれわれ個人と同じように辛い状態がつづいている。
企業に学ぶ物価上昇局面の乗り切り方
ここ3年、物価は年間3%強のペースで上がり、実質賃金が減少している話をしてきた。そして、個人だけでなく企業も大変で倒産も増えているということも確認した。
では、このような物価上昇(インフレ)局面はどういう風に乗り切っていければよいのだろうか。物価上昇に負けず年収を上げていくために、まずは企業がどのような努力をしているのか、2つの点で見ていこう。
①海外で稼ぐ
先に話した通り、今回の日本の物価上昇と切っても切り離せない点で「為替の円安」という問題がある。一般的には、円安時は輸出で稼いだ方がよいと言われている。もう少し言えば、海外で稼ぐ(外貨を獲得できる)ビジネスが良いわけだ。なぜなら、円安のメリットが享受できるからだ。
外貨を獲得するには、物を作って海外で売るというのはわかりやすいだろう。それ以外にも、日本のサービスを海外で展開するというのもありうる。
海外で稼ぐという点では色々な会社が努力をしている。産経新聞の記事「歴史的な円安を逆手に外食大手は海外出店 製造業は国内に生産回帰」ですごくわかりやすく事例がまとめられていたので、そちらを引用させてもらう。
今、日本の外食大手はこぞって海外進出に力を注いでいる。
ジョナサンやバーミヤンを擁するすかいらーくHD、牛角やかっぱ寿司を擁するコロワイド、牛丼の吉野家、くら寿司、丸亀製麺のトリドールHDの名立たる飲食大手がこぞって海外出店に活路を見出そうとしている。
トリドールHSは目を疑うレベルでなんど2028年まで3,000店舗も海外に出店しようとしている。すでに海外に264店舗あるようで(※2024年3月末現在)、決死の出店と言えよう。
②生産拠点を日本に回帰する
円安や物価上場を受けて、企業は生産拠点を海外から日本に戻す動きが活発化している。これまでは、海外の方が割安に生産できたが、今はもうそのメリットが薄れてきたためだ。少しでも生産コストを抑えるために各社努力している。
帝国データバンクが2023年に実施した「国内回帰・国産回帰に関する企業の動向調査」によると、「海外調達または輸入品の利用あり」の企業3,507社のうち、4社に1社が生産拠点の国内回帰や国産回帰を検討しているそうだ。2024年だと、円安がさらに進んでいるので、もっとその割合が高まっている可能性がある。
ユニクロなどのイメージが分かりやすいと思うが、海外の方が人件費が安かったり、材料が海外調達であるあったりするため、海外に生産工場を設ける企業が多かった。しかし、その流れが変わりつつある。
相対的に見て、日本人の人件費が下がってきたことや海外からの仕入れコスト増大を受けて、日本に回帰を始めているのだ。
実質賃金をプラスにするにはどうしたらいいのか?
まずは、物価上昇3%を超えて年収を伸ばす目標を立てよう。ここ3年は、毎年3%強のインフレになっているから、毎年3%以上に年収を上げる努力をしないといけない。
今の年収が400万円なら412万円、月額1万円アップは最低でも狙いたい。月額1万円アップしてようやく物価上昇と相殺される。同様に、今の年収が500万円であれば515万円、600万円であれば618万円だ。
ただ、3%年収を伸ばせてようやく前年対比でイーブンだ。5%くらい上昇して初めて年収アップを実感できる感じになるかもしれない。具体的にどうしたら良いか見ていこう。
転職を検討している場合
今後、転職を検討している場合で実質年収を伸ばして行きたい場合、年収を伸ばしやすい会社を選ぼう。企業も個人と同じで物価上昇(インフレ)に弱い企業だと、長期的に見て経営が傾いてしまう。
具体的には下記3点ポイントで会社を見てみてほしい。
チェック1:企業は年率3%以上の成長をしているか?
企業も個人と同じで、年率3%以上の成長を遂げていないとインフレに負けていると思っていいだろう。仮に昨年の売上が10億円だったとして、今年も売上が10億円だったとしよう。その場合は、物価上昇を考慮した場合の実質売上は9.7億円と考えてよい。
前年対比で売上がマイナス3,000万円は大きい。社員の給料も上がっているだろうし、仕入れも上がっているだろうし、売上が同じだと利益も目減りしているはずだ。
社員の給与は当たり前だが、会社の利益から出ている。様々なケースがあるとは思うが、売上高や利益が2022年を基準に伸びていない企業は、少なくとも数年前よりは懐事情が苦しい可能性がある。選考を受ける企業の売上は2022年までは遡ってみるといいだろう。
チェック2:物価高に強い企業を選ぶ
インフレや円安と相性の悪い業界や業種はやはりある。どれだけ優れた経営者や社員がいる企業でも、全体のトレンドや経済環境には抗うのは難しい。
あくまで選択ができる場合の前提だが、物価高に強い業界かどうかは見ておきたい。上の「企業に学ぶ物価上昇局面の乗り切り方」で学んだことを活かして考えると良いだろう。
もし、建設業界や飲食、アパレルなどのインフレや円安が逆風の企業を受ける場合は、下記のようなポイントをチェックしてほしい。
- 海外事業はあるかどうか
- インバウンド需要に対応できているか
- BtoCだけでなくBtoB事業もあるかどうか
海外事業があると直接外貨を稼ぐことができる。円安が進んでいるということは海外の人には日本は割安となるため、インバウンドは依然有効だ。BtoC向けのサービスは個人の購買力が落ちているので、BtoB事業の方が相対的に見て勢いがあるはずだ。
これら理由に3点のポイントを見て、少しでもこの先が安定そうな会社を選ぶと良いだろう。
チェック3:企業の年間昇給率を確認する
企業によっては自社の社員の昇給率を把握している会社がある。
例えば、IT品質保証大手の株式会社SHIFTは年間の昇給率を公式HPにも記載をしている。評価(昇降給)のタイミングが年2回あり、平均の年間昇給率は10.2%(2022年8月末時点)とのことだ。※給与・福利厚生についての「賞与(ボーナス)はありますか?」という質問の回答より。
企業によってはHPに記載がないこともあると思うが、選考の中で聞くのは全然ありだろう。会社の平均昇給率が物価上昇に負けている場合は、年収アップは難しいかもしれない。ただし、聞くタイミングを間違えず、オファー面談時などの適切なタイミングで聞いてほしい。
転職をすぐにしない場合
・会社の人事評価制度を見直す
転職をしない場合は、会社の人事評価制度/昇給制度をフル活用して3%を超えるラインを目指すのが一番現実的だろう。年収交渉をする手もあるが、毎年年収交渉をするわけにもいかない。
確かに、現職の中で効率よく評価してもらうのが一番堅実だし、年収アップの近道かもしれないな。
そうね、会社としては人事評価制度を時間をかけて作っているものね。そのために、何冊も本を買ったわよ。
会社や職種にもよると思うが、人事評価制度は大きく分けて「定量評価」「定性評価」の2つに分けられる。そして、年収グレードなども明記されているケースが過半だろう。
少人数のスタートアップでなければ、人事評価制度には評価グレードに対してなんらかの目標や基準が示されており、それを越せば昇給や賞与評価が連動する仕組みとなっているだろう。それを忠実に実行するのが一番だ。
しかしながら、(経験則的に)半数近くの人はそこまで人事評価制度を意識していないのではないだろうか。
会社が公正に評価をしてくれないと嘆く人もいる。もちろん、評価を本当にしてくれないヤバい会社もあるだろう。ただ、会社が評価する指標をきちんと実行していないケースが案外と多かったりする。
達成すべき目標やKPIをきちんと確認し、日々の業務のルーティンの中でひとつひとつこなしていこう。明確に社内での目標を意識するだけで、ガラリと評価も変わってくるはずだ。
・リスキリングに励む
リスキリングという言葉を耳にしたことはあるだろうか。
リスキリングとはここ2,3年くらいに一気に浸透した言葉だ。岸田総理も呼びかけているのでご存じの方も多いだろう。「リスキリング(Reskilling)」とは、職業能力の再開発、再教育のことを意味する。 プログラミングやITに関する学びなおしなどが分かりやすい例でだろう。
そのリスキリングに関わるデータを紹介したい。マイナビの「転職動向調査2024年版(2023年実績)」を参照させていただいた。
マイナビさんの転職動向調査によると、転職後の平均年収額をリスキリング有無別に見て、リスキリング経験がある人は559.3万円、経験がない人は419.5万円で、139.8万円の差があったことがわかっている。
年収140万円近い差はとても大きなものだ。先のプログラミングはひとつの例えだが、現在の仕事の延長で必要なスキルでもいいし、学んでみたいと思っているスキルでもいいし、何かしら勉強や学びなおしは年収に直結する。
もしかしたら、物価上昇に負けない実質年収アップの近道は「リスキリング」が一番近いのかもしれない。
転職ギルドマスターもつい先日までは人材紹介会社でカウンセリングの仕事を中心にしてきた。転職ギルドの運営を通してリスキリングの真っ最中だ。