転職・面接ノウハウ

新卒1年目の転職。転職したいならすればいいじゃない (^_^)/~

新卒1年目の転職。転職したいならすればいいじゃない (^_^)/~

新卒で入社してまだ1年目だが転職を考える人は少なくない。入社して間もない時期に「このままでいいのだろうか?」と疑問を抱き、キャリアチェンジを模索することは、現代のキャリア環境ではむしろ一般的なことだ。

周囲からは「早すぎる」「もう少し頑張れ」と諫められるかもしれないが、転職を考えること自体が悪いわけではない。実際、早期転職を経て成功を収めた人物は少なくない。この記事では、そんな新卒1年目での転職を応援するために、成功事例を紹介しながら、転職のメリット・デメリットや注意点について解説する。

転職ギルドマスター
転職ギルドマスター

自分、3回転職してから4社目を辞めて転職ギルドを立ち上げました!!

転職ギルドがうまくいかなかったら5回目の転職ニャ。

もこネコ
もこネコ
転職ギルドマスター
転職ギルドマスター

・・・(;゚Д゚)

もこネコからしれっと怖いことを言われてしまった。でも、転職ギルドが評価されるまで頑張って運営を続けていくつもりだ。

気を取り直して、記事の解説を進めていこう。

短期離職を繰り返さなければOK

新卒1年目で転職を考えると、「短期離職はキャリアにマイナス」「継続は力なり」「石の上にも三年」といった考えや言葉が頭をよぎるだろう。

確かに、短期離職は一部の人々にとって懸念材料になることはある。しかし、世の中には、短期離職を経てもその後に素晴らしいキャリアを築いた人々がたくさんいる。彼らは、自分に合わない環境に無理にとどまるよりも、早期に新しい環境に挑戦することで、自分らしいキャリアを形成してきたのだ。

実際、1社目は短期離職だったが、転職を経て水を得た魚のように次の会社で活躍している人はたくさんいる。今の職場が合わないなら転職を考えて良いだろう。唯一気を付けてほしいのは「短期離職を繰り返さない」ことだ。

企業が50年残る確率は1%を切る

いきなりだが、日本の企業が50年以上続いている確率は1%を切る。100社に1社もない。

短期離職を諫める理由のひとつに、暗黙で長く働くのがよいこという考えがあるだろう。ただ、現実的には企業の多くは衰退をして消滅する。参考までに、商工リサーチの倒産企業の「平均寿命」調査 によると、倒産した企業の平均寿命は23.1年らしい。

この数値を見る限りは、長く会社に勤めあげるという考えよりも、会社を渡り歩くくらいの考えの方がいいだろう。転職自体は前向きに考えて良いのではないだろうか。

1年目で転職をする人の割合

新卒1年目での転職を考える人が少なくないことを裏付けるデータがある。

厚生労働省の調査によると、2020年(令和2年)の学卒者の内、1年目以内に離職した人は10.6%、2年以内に離職した人は21.8%、3年以内に離職した人は32.3%というデータがある。4.5万人もの人が1年以内に転職をしているのだ。4.5万人も仲間がいると考えれば結構気楽になるのではないだろうか。

このデータからも分かるように、早期に転職を考えることは決して特異なことではない。本人が望む会社に行けているかは分からないが、転職も実際できている。現代の労働市場では、キャリアを柔軟に見直すことは「あり」と言えるとだろう。

※厚生労働省の新規学卒者の離職状況より

転職活動時のアドバイス

前提として、短期離職は避けられるなら避けてほしいとは思っている。2,3年働いてからの転職の方が、全体的な転職メリットは大きいと考えている。

しかし、早期転職を決断した場合、転職活動を成功させるためにはいくつかのアドバイスをさせてほしい。

評価は期待しないこと

転職活動を始めたら、最初から高い評価を期待しない方が良い。

耳タコだと思うが、早期離職は定着性懸念を持たれるため、思ったようにスムーズに進まないことが多い。ネガティブな先入観を持たれながら選考を進めざる得ない。特に、書類通過率は相当低いだろう。

これまでの筆者の経験則にはなるが、入社2年目以降に転職活動をしたら書類選考通過率は50%を超える。しかし、入社半年程度て転職活動をする場合は10%を切るのではないだろうか。それくらいの落差がある。そして、面接では短期離職の背景や実績など聞かれるが、アピールがなかなかし辛い。

そのため、期待が大きすぎると、結果が伴わない時に精神的に凹んでしまう。最初から茨の道を覚悟し、地道に活動を続けることがストレスを減らすための最良の手段となる。

その代わり、書類選考が通過した企業は、短期離職を踏まえて面接をしてくれるので、その後の通過率はそこまで落ち込まないだろう。誠心誠意面接に向き合おう。

退路を断たないこと

どれだけ会社で嫌なことがあったとしても、入社前に聞いていた内容と異なる内容があったとしても、現職に辞めるという言葉は内定を貰うまでは決して口外しないようにしてほしい

先に辞めることを伝えてしまうリスクは大きく2点ある。

①転職活動が長引いた場合、生活の心配が出てきて焦りが出てしまうから。
②選考先企業から、後先考えないで決断をしてしまうタイプだとネガティブに捉えられてしまうから。

現職が超絶に忙しくて日中転職活動ができない場合など、辞めることを伝えてからでなければ転職活動ができない人もきっといるだろう。それを踏まえても、入社1年目以内の転職活動の場合は次の内定を掴むまでは、現職に退職の意向を伝えないことを強く推奨する。

早期退職を繰り返さないための軸を整理すること

早期離職からの転職を成功させるコツは、「嫌なことがあったらまたこの人は辞めないかな?」という、選考側の懸念を払しょくできるかにある

しかしながら、短期離職の場合は、その「また辞めてしまわないか」という懸念を払しょくしづらい。もっと長く働くために我慢できなかったのか、と聞かれても回答はし辛いし、実績をアピールしようにも社会人としてのキャリアが短くアピールポイントも少ない。

それでも、なぜ入社して間もない状況で転職をしたいのか、何が不満で何を変えたいのか、選考ける会社であればその不満は解消でき希望を満たせるのか、を整理して話せるようにしなければならない。

ネガティブなように聞こえるかもしれないが、「不満(希望)」を次の転職先で解消ができるのであれば、再度転職する理由がなくなる。軸を整理して、次の会社であれば転職したい動機が解消できるという構図を作る必要がある。

職種 / 業界はできるだけ変えないこと

キャリアチェンジ希望出ない場合は、できる限り職種と業界は変えないことをおすすめる。理由は2点ある。

ひとつ目は転職成功率を下げないためだ。入社してから日が浅いとはいえ、職種のスキルや業界の知識は次の会社でも活かしやすい。これが、別職種で別業界の会社を受ける場合は活かせるものがほぼなくなってしまう。企業の立場で考えると分かるが、職種も業種も違う若い子を採用するのは、教育コストもかかるからメリットがない。

ふたつ目は、経験と技能が分断させないためだ。たとえば、経験年数10年と20年の和食料理人がいたとする。和食という領域だけでいけばどちらの方が経験を持っていると推測できるだろうか。

転職成功率と経験と技能を分断させない、この2つの理由から、可能な限りで職種と業界は変えないことをおすすめしたい。

転職すべきかどうかの見極めポイント

新卒1年目での転職は応援するが、一方で、冷静に考えるべきポイントもある。

転職が必ずしも正解であるとは限らない。転職タイミングが早期かどうかではなく、自分にとって本当に転職が最適な選択かどうかを見極めてほしい。下記のパターンで考えを整理したので参考としてほしい。

将来起業を考えているなら

もし将来、起業を考えているのであれば、早期転職も一つの選択肢だ。

起業家にとって、さまざまな業界や企業で経験を積むことは大きな財産になる。新卒時の仕事が自分の起業ビジョンにそぐわないと感じるのであれば、早めに方向転換して自分の目標に合った環境に身を置くことが賢明だ。様々な経験が後の成功を支える礎となるだろう。

表現は不適切だが、自分の肥やしになるなら残るべきだし、そうでないなら見込み違いと判断して転職してしまってもいいだろう。

会社員としてキャリアを形成したいなら

一方で、会社員としてキャリアを形成する生き方を望む場合、転職は慎重に考えるべきだ。

特に、新卒で入った企業が大手である場合、福利厚生や社内教育の充実度、長期的なキャリアパスの可能性を考慮する必要がある。短期的な不満だけで転職を決断することが、後々後悔につながるかもしれない。冷静に自分のキャリアプランを見直し、将来の安定性をどれだけ重視するかを考えるべきだ。

現実論を吐いて恐縮だが、会社に適応し、合わせるのも社会人として生き残るテクニックだ。会社の中での評価軸に自分を合わせていなければならない。

人間関係が嫌で転職を考えているなら

職場の人間関係が原因で転職を考えている場合、思い切って転職をしても良いかもしれない。

職場の人間関係は、仕事のパフォーマンスや精神的な健康に大きく影響するため、無理をして続けることで長期的なストレスを抱えるリスクがある。転職先では新しい環境で良好な人間関係を築ける可能性があるため、改善が見込めない場合は転職を検討していいだろう。

ただし、筆者が当てはまるのだが、人間関係が嫌で転職をする場合は、次の会社でも同じ理由で転職をしかねない。「三つ子の魂百まで」というように、人の性格は簡単に変わらない。人間関係で再度つまづく可能性は高い。

目先は職場を変えることで環境を変えればいいが、いつか、根本的な問題解決を強いられるだろう。今回だけ人間関係がうまく行かなかったと考えず、この先も付いて回る問題かもしれないと思って処世術も考えていこう。

仕事内容が合わなくて転職を考えているなら

仕事内容が自分に合わないと感じている場合も、転職を検討する価値がある。興味を持てない仕事を続けることは、モチベーションの低下や生産性の減少につながることが多い

自分のスキルや興味にマッチした仕事を見つけることで、キャリアの満足度を高めることができるだろう。新しい分野で自分の才能を発揮できる場所を探すべきである

ただし、次の会社が本当に自分に合う会社なのかを立証しなければならない。働いてもいないのに次の仕事が合うのかどうか立証はし辛い。転職軸を整理して、本当は何をしたいのか妥協なく考え抜こう。

成果が出てないから転職を考えているなら

一方で、成果が出ないことを理由に転職を考えるのは、少し立ち止まって考えるべきだ。

特に入社1年目であれば、業務に慣れるのに時間がかかるのは当然のこと。焦らずにスキルを磨き、成果を出すことで、仕事の楽しさややりがいを感じられるようになるだろう。成果が出始めると、仕事に対する見方も変わるため、今すぐに転職するのではなく、もう少し努力を続けてみることをお勧めする。

基本的に成果が出ている人は仕事を楽しんでいる。仕事が楽しくないのではなく、成果が出ないから仕事が楽しくないのだ。どのような小さなことでもよいので、成功体験を積み重ねていけば、180度考えが変わって仕事と現職が好きになっている可能性は十分にあるだろう。


以上で、「新卒1年目の転職。転職したいならすればいいじゃない (^_^)/~」の解説は終わりとなる。

新卒1年目での転職は、時に困難な決断かもしれないが、必ずしも間違いではない。早期に自分に合ったキャリアを見つけることができれば、その後の人生で大きな成功を収める可能性が広がる。

周囲の意見を聞きつつも、左右されず、自分の意志でキャリアを切り拓くことが重要である。本音は2年目まで転職は我慢してほしいが、決断した際は、上述の転職時のアドバイスを参考にして貰えればと思う。

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