採用面接でよく聞かれる「強み」「弱み」
今回は面接でよく聞かれる「強み」「弱み」についてお伝えしていくぞ。事前準備ができていれば、この質問は自分をしっかりアピールできるチャンス到来だ。採用して貰いたくなるような、ワクワクした回答を準備していこう。
唐突に鬼面接官が強み・弱みを聞いてきたぞ。もこネコも頑張って回答しており、一見すると強みと弱みが成立しているけれど、このような回答で良いのだろうか。
面接官は、強みを聞くことで応募書類だけでは分からない、入社後に活かせるスキルや能力を知りたいと思っているぞ。そして、弱みを聞くことで、弱みを客観視できているか、弱みに対して向き合える人物か、弱みに対して具体的な行動を起こせる人物なのかを知りたいと思っているぞ。
企業が求めている仕事内容や人物像に合った強み・弱みを選ぼう。
あなたが面接官の立場で、「営業のリーダー職」の採用面接をしているシーンを想像してみよう。そうした場合、どういう人を探す可能性が高いだろうか。おそらく、「プレイヤーとしても営業成績をしっかり出せて、加えてほかの営業マンを統率でき、リーダーシップが取れる人が欲しい」、と思うのではないだろうか。
この前提の上で求職者が、強みは「細かい作業が得意なことです」、弱みは「マイペースな所です」と回答してきた場合、どうだろう。あなたは採用したいと思うだろうか。
リーダー適性がある人が欲しいのに事務作業が得意とアピールされても困るし、リーダー適性がなかったとしてもマイペースな性格だと営業の勢いもなさそうだし、採用は難しそうと考えるんじゃないかな。
逆に、強みは「ムードメーカーとよく言われます」。弱みは「負けず嫌いな所です」といった回答をしてきた場合、どうだろう。この場合は、良いムードを作ってチームを引っ張ってくれるかもしれない、負けず嫌いな所は営業マンだし多少は仕方ないかな、と思って前向きに考えたくなるのではないだろうか。
企業が求める仕事内容や人物像に合わせた強み・弱みを言えた方が良い、というのは理解してくれただろうか?無理やり企業が求める人物像にしていく必要はないけれども、しっかりと求人票を読み込み、適材のアピールをしていってほしいと思うぞ。
「強みと弱み」と「長所と短所」の違い
この言葉の違いわかるかな?一見似ているけれども、面接の中では実は違う意味合いの言葉で使われるので注意しておこう。可能であれば、「強み」「弱み」と「長所」「短所」の4パターンは整理をつけておこう。
面接で聞かれる「強み」「弱み」
強み = 仕事で使えるスキルや能力
弱み = 仕事で自覚している問題点や課題
面接で聞かれる「長所」「短所」
長所 = 個人が有する優れた人柄や性格
短所 = 個人が自覚する性格上の弱点など
ただし、元も子もないことを言っちゃうんだけど、面接官も「強みと弱み」と「長所と短所」を使い分けて聞いていない可能性はあるぞ(笑)。それに、それでなくともテンパっている面接中に「強みと弱み」と「長所と短所」の違いを聞き分けるのも難しいしね。
面接官にそれは「強み」を聞いていますか?「長所」を聞いていますか?と聞き返すのもめんどくさい人と思われる恐れもある。何を聞かれているか困りそうな人は、仕事上での「強み」「弱み」を回答するのをおすすめするぞ。
「強み」と「弱み」の見つけ方
見つけ方は下記3つの方法があるぞ。たまに「弱みはありません」って言っちゃう人がいるんだけど、それだと自分を客観視できていない人という悪印象に繋がっちゃうから、何かしらは準備しよう。
自分の「強み」「弱み」を正しく把握できていれば、転職活動だけでなくこの先のキャリアや人間関係でも必ず生きてくるはずだ。できれば3つとも試して、しっかりと自分を見つけてほしい。
「強み」と「弱み」の見つけ方
- Step1:自己分析をして見つける
- Step2:職場での成功体験・失敗体験から見つける
- Step3:同僚や友だち、家族などに聞いてみる
これから実践的なテクニックを見て行こう。強みと弱みの把握は3ステップで進めるといいぞ。最初に、自分の基礎的な性格や特性を分析して、その後に、実際の仕事上での強みと弱みを考えていくと見えてきやすいと思うぞ。最後に、知り合いなどに聞いてみると良いだろう。
さて 、二人も二人なりに考えているみたいなので、早速「自己分析をして見つける」からスタートだ。これはずばり、性格診断などのツールを活用していこう。
これからおすすめの性格診断ツールを3つ紹介していくぞ。3つとも、管理人が過去に利用したことがあって、なおかついずれも参考になったと思っている自己分析ツールだぞ。自己分析は自分の主観や思い込みで左右されてしまうところはあるけれども、自分の特性や強みが把握できたらとても気分が上がってワクワクするよ。自分の苦手な所も見えてくるから、転職活動だけでなく、現職やその先の職場でのコミュニケーションで役立てていってくれればと思うぞ。
MBTIという名称で有名な性格理論に基づいて作成された、個人の性格を16種類の性格に分類する性格診断だぞ。世界何十の国でも使われているかなりメジャーな性格診断らしく、認知度の高い性格診断ツールだ。実際、日本の企業でも多数このツールを使って社内コミュニケーションの活性化に役立てている企業は多いぞ。世界中の人たちがこの分類結果を見ていろいろ人生を考えているなんて、ロマンがある話だよね。
ちなみに、転職ギルド管理人の性格タイプは16個ある内の「冒険家」だったよ。16Personalities曰く、冒険家は「好奇心旺盛かつ新しいことを試すのが好きで、独特な興味や情熱を持っている」んだって。そして「誰にも批判されずに、皆が自分の生き方を決められる世界を望む」らしいぞ。冒険家は価値観などを拘束されるのが嫌みたいで、たびたびルールから外れた行動をとることもあるらしく、的中率100%だった印象だよ(笑)。
めちゃくちゃ当たってたというのが管理人の感想で、何よりサイトもポップでワクワクしながら自分の適性を読むことができたぞ。友達や同僚にもついこの話をしたくなるようなツールなので、やったことがない人はぜひ進めてみて欲しいと思うぞ。
1.分析家
分析家には、「建築家」「論理学者」「指揮官」「討論者」の4タイプがあるぞ。分析家はいずれも想像力が豊かで、知的好奇心が旺盛な特徴があるそうだよ。合理的な判断を重視し、目標に向かって効率的に動くのが得意なようだ。
2.外交官
外交官には、「提唱者」「仲介者」「主人公」「広報運動家」の4タイプがあるぞ。外交官の方は人と付き合うことが得意で、他人の感情やニーズを掴み、サポートや助言を行うことを得意としているらしいぞ。
3.番人
番人には、「管理者」「擁護者」「幹部」「領事官」の4タイプがあるぞ。空想よりも事実にもとづいた思考を好む方が多いのが特徴らしいぞ。ルールや秩序を守ることを重視する傾向があるようだ。
4.探検家
探検家には、「巨匠」「冒険家」「起業家」「エンターテイナー」の4タイプがあるぞ。いずれのタイプもエネルギッシュで、退屈が嫌いで直感や感覚を頼りに行動し、新しい経験や冒険を求める性格の持ち主。
「エゴグラム診断」
エゴグラムは、エゴ=自我、グラム=図表、の意味合いで、5つの自我状態がわかる診断だぞ。やり方はかんたんで、50問の質問に「はい」か「いいえ」で答えていく形。 管理人は、サラリーマン時代に研修を受ける機会があり、確かその時に受けたのが最初の出会いだったかな。適性結果は「父性」が強く、他人に自分の価値観を押し付ける傾向あるという診断だったんだ。会議とかで仕切りたがる傾向があるので納得の診断結果だったぞ(笑)
CP(支配性)
父性と思っていいらしいよ。その人の頑固おやじ的な要素らしく、自分で決めた事をきっちりと実行するタイプで、責任感も非常に強いようだぞ。
NP(寛容性)
NPが高いと、面倒見がよく世話好き。他人の細やかな変化に気付けたり、褒めるのも得意らしいぞ。ただし、NPが強すぎると「お節介」タイプのようだ。身近にもなんでもかんでも口を出してくる上司がいたら、その人へは「NP」高いっすね!と言ってあげてもいいかもしれないぞ。
A(論理性)
Aが高いと人は物事を論理的に考えるのが得意らしいぞ。感情に振り回されず、冷静に動けるタイプだよね。弱点としては冷たく見えたり、無関心と見られることもあるようだぞ。
FC(奔放性)
FCが高い人は感情表現が豊かで、人生を楽しむのが得意なんだって。高すぎると自由過ぎるので要注意だ。いわゆるアーティストタイプらしい。
AC(順応性)
協調性的な心。ACが高いと人に合わせるのが得意で平和主義。荒波を立てることはなく、どんな組織でもうまくやっていけるらしい。うらやましすぎる(汗)。
「エニアグラム診断」
エゴグラムとエニアグラムは名前は似ているけど、異なる性格診断だよ。エゴグラムは5つの分類に性格を分けてくれるけど、エニグラムは9つの分類に分けてくれるんだ。90問の問いを答えて下記の性格の分類が出るぞ。結構、「課題」の文面がストレートなんだけど、そのぶん分かりやすいのでおすすめかな。
タイプ1:完全主義者(完全でありたい人)
特徴/完璧主義で真面目。理想を高く持ち、正しさ、倫理観、努力に重きを置く。
課題/融通がきかず、人の欠点に目がいきやすい。
タイプ2:献身家(人の助けになりたい人)
特徴/思いやりがある人情家。人を気遣い、気持ちがつながると力を発揮する。
課題/一人になるのが苦手。尽くして感謝されないと落ち込む。
タイプ3:達成者(成功を追い求める人)
特徴/自分なりのビジョンをもったチャレンジャー。目標を定めたらひたすら邁進する。
課題/人恋しい半面、他人を道具のように扱い、落ちこぼれを無視する。
タイプ4:個人主義者(特別な存在であろうとする人)
特徴/ロマンチストで芸術家肌。自分らしさを表に出さず、変わり者と見られる。
課題/好き嫌いが激しく臆病なところがある。接し方が難しい。
タイプ5:観察者(知識を得て観察する人)
特徴/知性的で分析が得意。冷静かつ客観的で俯瞰で物事を見る。
課題/冷めていて引いて見ていることがある。
タイプ6:堅実家(安全を求めて慎重に行動する人)
特徴/リスクを避けて慎重に行動する。組織・和・平等を重んじる。
課題/阻害要因から考え始め、思い切った行動に出ない。信頼できないと殻を作る。
タイプ7:楽天家(楽しみを求めて画する人)
特徴/前向きで好奇心旺盛、お祭り好き。人生は明るく楽しいものと考えている。
課題/思いつきで行動・発言する上、熱しやすく冷めやすい。
タイプ8:統率者(強さを求めて自己主張する人)
特徴/負けず嫌いの親分肌。白黒はっきりさせたい性分で突破力がある。
課題/意外と孤独で寂しがりや。無理して自分を大きく見せる。
タイプ9:調停者(調停と平和を願う人)
特徴/感情を表に出さず、のん気で穏やか。調和を重んじる。
課題/優柔不断で尻に火がつくまで動かない。期待しすぎると重荷に。
※性格タイプの説明は、「課題」の特徴がわかりやすかったのでヤマチユナイテッドさんの記事を原文引用させていただいたぞ。
ちなみに、転職ギルドマスターはタイプ1と3と5が強かったぞ。どうやら、必ずしもタイプが一つに限定しなくてもいいみたいで、複数の傾向やタイプがある前提診断してみると良いのではないかな。
ポータブルスキルとテクニカルスキル
さて、性格診断が終わったら、自分の性格の特徴が見えてきたのではないだろうか。次は、仕事における「強み」を見つけて行こう。下記2つの切り口で、自分の強みを探してほしい。
①ポータブルスキル
職種の専門性以外に、業種や職種が変わっても持ち運びができる職務遂行上のスキルのこと。
1.情報収集力(リサーチ)
2.課題設定力(コンサルティング)
3.計画力(ディレクション)
4.遂行力
5.対応力
6.コミュニケーション能力
7.マネジメント能力
②テクニカルスキル
商品知識や業界知識、専門スキル、技術の熟練度などのスキルのこと。そして、業界知識は立派なテクニカルスキルだぞ。例えば、物流業界にいた場合は物流に関する知識、金融業界にいた場合は金融知識(その中でも証券、銀行、保険)など。選考を受ける会社によっては業界知識もぜひアピールしていこう。
小売系:接客スキル、トラブル対応スキル
内勤系:パソコンスキル、経理スキル、電話応対スキル
営業系:プレゼンスキル、商品・プロダクト知識
技術系:業務に適した資格の保有、機械操作スキル
エンジニア:開発やインフラに関する技術系スキル
企画職:情報収集力、市場理解、分析力など
若手の人が挙げやすいんだけど、コミュニケーション能力を選ぶ場合は、注意が必要だ。多くの人が真っ先に挙げやすい内容であることに加え、抽象的過ぎて善し悪しが分かりづらいから、面接官の受けが良くないからだ。テクニカルスキルから先に考えてみることをおすすめするぞ。
ミドル・ハイクラス向け具体的な「強み」を考える
次に、職務経験をしっかりと持っている、中堅以上(ミドル・ハイクラス)の方の強みを見つけていこう。結論から言うと、コンセプチュアルスキル(概念化能力)やヒューマンスキル、マネジメントスキルを書ける人は、ぜひそのあたりも盛り込んで貰いたいと思っているぞ。
上の図はカッツモデルという管理職に求められるスキルかを可視化したものになるぞ。概念化能力とは、具体的な物事を抽象化し、体系的に整理する能力だ。右上に行くほど、コンセプチュアルスキル(概念化能力)が求められていくのが分かると思う。現場では課題や業務の性質を見出し、型化するなどと言うこともあるかもしれないが、そういう類の能力と思って貰えればと思うぞ。
メンバー:まずは職務の遂行能力が求めらる。
リーダー:ヒューマンスキルやマネジメントスキルが求められ一部の組織運営ができる能力が求められる。
ハイクラス:コンセプチュアルスキルスキルが求められ、事象を概念化し、組織課題の根本的解決できる能力が求められる。
コンセプチュアル、ヒューマン、マネジメント、3つのスキル
コンセプチュアルスキル
「概念化能力」とも呼ばれ、物事の本質を見極めることで、個人や組織の可能性を最大限まで高めることができる能力の総称。下記はコンセプチュアルスキルの一例になるぞ。
- ロジカルシンキング:物事を結論と根拠に分け、その論理的なつながりを捉えながら物事を理解する思考法。
- ラテラルシンキング:固定観念や既存の論理に捉われない水平思考。
- クリティカルシンキング:現状の課題・問題をみつけ、事象を「批判的」な目線から本質的な課題、それに対する仮説・回答を考え抜く思考法。
- 多面的視野:ひとつの物事や課題に対して複数のアプローチを行う能力です。行き詰った状況に対する打開策などが見つけやすくなる。
- 俯瞰力:物事の全体像を把握する能力。今後の方向性を決める際など、課題を的確に掴み客観的な打ち手を取りやすくなる。
- 受容性;自分のものとは異なる意見や価値観を受け入れられること。意見の対立が生じた際でも、円滑な議論がしやすくなる。
コンセプチュアルスキルを強みに打ち出そうとして、「自分はロジカルシンキングが得意です」と言っても、その先を求められてくるから注意してね。それでなくとも、概念化スキルという言葉自体が抽象的なのでアピール内容がぼやけないように注意が必要だ。具体的なエピソードなどなどを織り交ぜて、納得できるコンセプチュアルスキルを伝えて行こう。
ヒューマンスキル
組織においていろいろな階層の人間と円滑に仕事を進め、部署を先導するマネージャ層に求められる能力。ミドル・マネジャークラスは、経営管理の担い手である一方、他方では現場従業員の利害代弁者、という2つの役割がある。その役割を果たすための、重要な能力としてヒューマンスキルがあると考えられる。
- ファシリテーション能力
- ネゴシエーション能力
- プレゼンテーション能力
- コーチング能力
- 組織内におけるヒアリング能力
- 組織に対する向上心 など
マネジメントスキル
管理能力やリソースをやりくりして、目的を何とか成し遂げる能力。管理という側面もあるが、人や予算などのリソースを使い、なんとかやりくりをして課題解決をしていくことがマネジメントの本質。
- 目標を設定し、伝える力
- 目標への進捗を管理する力
- 状況を把握する力
- 業務遂行能力