転職・面接ノウハウ

【転職成功ガイド2024(前編)】履歴書・職務経歴書作成まで徹底解説!

転職成功ガイド2024(前編)履歴書・職務経歴書作成まで徹底解説!

転職活動の流れを確認

さあ、転職活動の準備を進めていこう。転職活動が初めてな人は特に「転職活動9つのステップを確認しよう。過去に転職したことがある人は復習を兼ねて流れを見ていこう。

転職活動は結構な長丁場になる。しっかりと計画を立てて、事前に流れを想定しておかないと途中で大変な思いをしてしまうぞ。転職活動は内定まで90~120日近くかかるので、一朝一夕にはいかない。下記のステップを確認して、しっかりと準備を進めていくといこう。まずは全体の流れを把握しよう。

転職活動の9つのステップ

Step1:転職すべきか自問する
Step2:情報収集をする(求人サイトやエージェントに登録)
Step3:履歴書・職務経歴書を作成する
Step4:転職したい会社を探す
Step5:書類選考/カジュアル面談を行う
Step6:企業研究や面接準備を行う
Step7:選考/面接を行う
Step8:内定/条件交渉等を行う
Step9:退職交渉~入社

どっちが有利?在職のままの転職活動 or 退職後の転職活動

働きながらの転職活動は大変だ。90~120日も働きながら履歴書・職務経歴書を作ったり、応募したり企業を調べたり、面接を複数こなしたりする。想像以上にきついことだろう。

それゆえ、つい先に辞めてしまってから転職活動をするという考えも頭に浮かんでくる。働きながらの転職活動と辞めてからの転職活動、どちらが有利なのだろう。

転職ギルドマスター
転職ギルドマスター

ぶっちゃけ、自分は辞めてから転職活動をしていたよ。転職前の会社が激務過ぎて、とても働きながら転職活動できなかったんだ。

それなら仕方ないわね。ただし、有休期間中に一気に転職活動をすることね。人事は離職期間が長い人は避ける傾向にあるのよ。

美人事
美人事

結論から言うと、在職のままでの転職活動をおすすめしたい

辞めてから転職活動をする場合でもメリットはある。ただ、先に辞めてしまって転職活動が長期化した場合、精神的に追い込まれてしまうこともあるからだ。働きながら転職活動をすべきかどうか、下記にメリット・デメリットの比較表を準備したので、参考にしながら考えてみてほしい。

在職のまま転職活動をした場合のメリット・デメリット

メリット

・経済的な安定性がある
・選択肢の多様性がある
・年収等の交渉力が向上する

デメリット

・現職業務に支障が出る恐れがある
・複数選考の同時進行が難しい
・現職から怪しまれる恐れ
がある

離職して転職活動をした場合のメリット・デメリット

メリット

・複数の進捗を同時進行できる
・心のリセットの機会がある
・新しいスキルを得る時間がある

デメリット

・経済的な安定性が欠ける
・離職が長期化すると選考率に影響も
・年収等の交渉力が低下する

どちらにも明確に一長一短がある。できることなら、辞めずに転職活動をした方が安心だと思う。しかし、もし辞めてから転職活動をせざるを得ない場合は、休息は取らずに一気に進めて貰えればと思う。

美人事が言っている通り、離職期間が長期化すると書類選考通過率が落ちてしまう恐れがあるし、条件交渉時なども強気で行けないというリスクをはらんでいるからだ。


転職すべきか自問する

出鼻を挫くようで恐縮だが、転職活動を開始する前に、「本当に転職すべきなのか自問」してみよう。転職すべきなのか考えるのはとても大事だ。転職して新しい会社に入社した後に、前の会社の方が良かった思い後悔しても後の祭りだ。

転職がゴールになってないか?転職が今の不満の逃げ道になっていないか?きちんと自問してほしい。

就職氷河期の世代には可哀そうだけど、今は求職者よりも求人の数の方が多い売り手市場。転職が比較的しやすい環境にあることも念頭に入れておこう。転職がしやすい時代であるゆえに、一時の感情で転職して後悔しないようにしてほしい。

参考までにどういうケースだと転職を考えても良いか、どういうケースだと慎重にした方が良いかの例を出しみよう。あくまで一例ではあるが、自分がどのケースに当たるか見てみてほしい。


転職しても良いと思えるケース

①明らかに市場平均より年収が低い
このケースは、同じ業界で同じような仕事をしているにも関わらず、競合他社と比べて年収が低いケースを想定している。

ITシステムエンジニアのケースがわかりやすいだろう。例えば、自身の所属がSES(IT派遣)のA社で、大手ベンダーの二次請けとしてPLををしているとしよう。そして、二次請け案件ではあるが、その大手ベンダーでの名刺を持って大手ベンダーの社員と同じ仕事をしているとしよう。

この場合、自身の所属が異なるだけで、遂行している業務は大手ベンダーでの職務と変わらない。職務内容は大手ベンダーとしてのそれで、しっかり経験を積めているので、今よりも社格や商流の高い企業へ転職して、年収が上がる可能性がある。それゆえ、転職しても良いと考えている。

②構造的にキャリアを上げづらい
これは色々なパターンを想定している。例えば、業界売上が年々縮小しているような斜陽産業に所属しているようなケース、業界は伸びているが自社の別部門に経営注力をすると決まっていてキャリアを伸ばしづらいケース、あるいは年功序列型組織で昇進ポストに人が順番待ちしてしているようなケース、などだ。

構造的にキャリアを伸ばしづらいのであれば、そこで狭いパイを奪い合うより、いっそのこと転職して他業界などに移っていくのもありだろう。

ただし、これらのケースに当たるからといって、すぐに転職GOというわけではない。大局的な視点を持って冷静に将来を見通してから動いていってほしい

③やりたいことができない、ほかにある
このケースは、他職種へのキャリアチェンジなどを想定している。キャリアチェンジは後述するが、決して簡単ではない。

ただ、やりたい仕事に向かって普段から努力を続けて、資格を取得した、知識を蓄えた努力を投下している場合は、キャリアチェンジに向けて転職活動をしてもいいことだろう。


転職する前に考えたいケース

①仕事がうまく行かず転職したいと思っている
仕事がうまく行かなくて転職を考えている場合、本当にやれることをやったのか?他責になっていないか?を考えてみよう。次の会社で必ず成果が上がるか保証もないからだ。

なぜ仕事がうまく行っていないのか?なぜ、成果が出ていないのか?自身に問題があることもあるだろう。職場環境を変えただけでガラリと成果が出ることはあまり考えづらい。

転職すること自体は問題ないだろう。ただし、次の会社で成功するためにも、自身の中で、なぜ今の会社でうまく行っていないか糸口を見つけてから転職活動をしていくことをおすすめしたい。

②人間関係で悩んでいる
一言で人間関係といっても、様々な中身があるだろう。パワハラまがいのものもあれば、同僚とのコミュニケーションの衝突もあるだろう。周囲から協力を得られず孤立気味になることもあるだろうし、上司から嫌われてしまったというような類もあるだろう。

転職ギルドマスターも過去に職場の人間関係で悩んだことは多々ある。むしろ、転職活動をしたいと思った時の動機やきっかけに、だいたい人間関係は入っていた。私の場合は、上司と同僚に対して2つの顔を使い分けるタイプの人や、演じてくるタイプの人はとても苦手だ。支配的なコミュニケーションを取ってくるタイプの人なんかは鬱陶しくて仕方ない。

正直、人間関係で悩んでいる場合はサッと転職して、人間関係をリセットさせてしまうのが手っ取り早い。ただし、注意をしてほしい点が2つある。

一つ目は、プラスの人間関係もリセットされてしまうということ。苦手な人がいたとしても、あなたは会社全体から孤立しているわけではないだろう。良く思ってくれている人もいるはずだ。まずは、そういう人に悩みを相談してからでも良いかもしれない。

二つ目は、もしかしたら自分にも原因があるのではないかということ。自分の行動に原因があった場合は、転職をしてもずっと同じ悩みにぶつかってしまう可能性がある。円滑に職場で人間関係がいく方法を考えてから転職活動をするのが良いだろう。

③現職の在籍が長くなっている人
現職での在籍が長くなっている人は気を付けてほしい。ずばり、年収が下がる可能性がそこそこ高いからだ。

年収は「スキルや業務能力値」+「組織での信頼値」の二重構造で成り立っていると考えてみてほしい。例えば、あなたの年収が勤続5年目で500万円だとしよう。その場合、スキルや業務能力値が450万円で、自社における組織での信頼値で50万円、合わせて500万円みたいな見立てはできないだろうか。

「組織での信頼値」は勤続年数が長くなるほど高くなっていく。イメージが付きやすいと思うが、新卒や中途1年目の社員と勤続10年目のリーダーを比較したら、どちらの方が組織における信頼値は高いだろうか。

転職直後は転職先での組織での信頼値はまだない。転職で組織での信頼値はリセットされる。それゆえ、勤続年数が長い人は、組織での信頼値分ほど年収が下がりやすい可能性があるのだ。特に大手企業に10年、20年と長く在籍している人は、年収に関して冷静な自己評価を加えて欲しいところだ。

転職ギルドは転職を成功させるためのノウハウメディアなのに、転職を引き留めるようなことを言ってしまい申し訳ない。でも、職場が変わると人間関係や業務知識や文化や社風すべてが変わってくる。慎重に考えて欲しい。


転職すべきか迷った時は

実際に転職活動をしてみて企業の選考を受けてみるのも良いだろう。外の世界を見て自分を客観視してみよう。自分がどういう評価を受けるのか、年収は上がるのか下がるのか、様々なことを体感してみないと分からない。

良い条件や素敵な企業で内定が出れば行ってもよし、うまく行かなければ現職で頑張ればよし、選択肢を見ていないことにはなかなかリアルな想像もしづらい。

\ 業種と職種の掛け合わせを見てみよう /

今回の転職活動では自分がどのパターンに当てはまるか見てみよう。「業種」×「職種」の掛け合わせによって転職難易度はまるで異なる。ちょっとRPG風の難易度で分けてみた。

難易度 転職パターン コメント
イージー 同業種×同職種 業界知識、経験が活かせる即戦力の転職。年収アップも狙いたいところ。
ノーマル 異業種×同職種 転職はできるが、即戦力とはいかないので年収アップは難しいかもしれない。
ハード 同業種×異職種 異職種への転身なので思い通りに行かないかもしれない。覚悟を決めるのみ。
ヘル 異業種×異職種 未経験チャレンジ領域。自分の力を信じて夢に向かって進むのみ。

これまでのスキルや経験、業務知識が活かせる場合は希望に沿った転職ができる確率も高くなる。逆にキャリアチェンジは活かせる経験や知識が少ないから、本当に難しい。夢や理想も追いかけたいけど、活かせるスキルや経験はできるだけ活用してほしいところだ。


情報収集をする(求人サイトや転職エージェントに登録)

求人広告メディアと転職エージェントのメリット比較

転職すべきかどうか自問してみて、転職活動をしてみようと思ったら情報収集の開始だ。まずは求人サイトや転職エージェントに登録してみるのをお勧めするぞ。そんなに早く登録していいの?と思うかもしれないが、問題ない。

調べる過程で色々なことで頭を捻らせるだろう。自分の住んでいる地域で求人はあるのか?リモート環境での就業はできるのか?自分はどの職種で仕事を探せばいいのか?年収はどれくらい望んでいいものか?

調べるべき内容や切り口はたくさんある。まずは思うがままに自分が求める希望条件で求人を探し、肌感覚を養ってみよう。

とはいえ、転職サイトや転職エージェントに登録と言っても、実際はどこに登録したらわからないかもしれない。転職サイトや転職エージェントごとに特徴が異なる。たくさんの会社やサービスがあるので、自分の希望に合ったサービスやメディアを探すだけでも一苦労だ。

もこネコ
もこネコ

情報収集してほしいっていきなり言われても困るニャ。

うむ。せめて、求人サイトとエージェントの違いを教えてくれ。

転職騎士
転職騎士
転職ギルドマスター
転職ギルドマスター

承知した。任せてくれ!!

というわけで、求人メディアと転職エージェントの違いや、利用の際のメリット・デメリットを伝えていくぞ。


求人サイトと転職エージェントのメリット・デメリット

まずは、求人サイトと転職エージェントのイメージを抑えていこう。前提として、どちらのサービスも原則無料のサービスが過半なので、気楽に利用して貰って大丈夫だ。

求人サイトの大手は、ビズリーチさんやマイナビさん。転職エージェントの大手は、リクルートエージェントさんやDodaさん、こんなイメージから理解を深めていこう。

求人メディアのメリット・デメリット

求人メディア/サイトは学習で例えるなら、参考書を使って自己学習するイメージだ。学校や塾に通わず、自分で情報収集して自分で受験する学校(企業/求人)を選択イメージだ。つまり、自分で転職活動を進めたい人に向いている。

Good point

・多数の求人が掲載されている
・自分で求人を探ししたいという人向き
・企業からスカウトを受け取ることもできる
・自分のペースで動きやすい

Check point

・伴走者がいないのでマイペースになりがち
・掲載中の求人に目が行きがち
・アドバイスをしてくれる人がいない
・自分を客観視しづらい

転職エージェントのメリット・デメリット

転職エージェントは学習で例えるなら、個別指導塾みたいなイメージだ。自己学習と異なり、マンツーマン指導が受けられて様々なフォローがある受けられる。伴走者がいてほしい、第三者アドバイスが欲しい人向きのサービスとなる。

Good point

・専任のエージェントが担当してくれる
・転職まで伴奏してくれる
・履歴書・職務経歴書の作成支援
・面接対策もしてくれる(かも)

Check point

・相性の悪い担当者が付くことも
・強引に転職を進められることも
・求人数が少ないことも
・自分のペースで転職活動しづらい


求人サイトと転職エージェントの並行利用のススメ

求人サイトと転職エージェントの大まかな違いは理解してくれただろうか?どちらにも明確にメリットがあるのでどっちを利用するか迷うかもしれない。ただ、転職ギルドとしては両方利用することをおすすめする。

受験の時に、塾や予備校で勉強しながら図書館などで自己学習したイメージで、並行利用をしていいとこ取りをしていこう。

求人サイトへ登録する

まずは、求人サイトへ登録してみよう。どんな会社の求人があるのか、どういう職種で仕事を探せばいいか、情報収集をしてみよう。

おすすめの登録ステップは、まずは求人メディアからの登録だ。ビズリーチさんやマイナビさんみたいなサービスだね。理由は、求人メディアに登録しておくと、求人が見れるだけでなく、企業から直接スカウトも来るので自分の市場価値が分かりやすいからだ。

そして、転職エージェントか面談依頼も来るので、一度で二度おいしい状況となる。お目当ての会社の目に留まるよう、色々工夫をする楽しみもある。


転職エージェントへ登録する

求人サイトに登録して1,2週間してみたら転職エージェントへの話を聞いてみるのもお勧めする。Step1で伝えた通り、求人サイトに登録したら転職エージェントさらスカウトが来るケースが多いので、自分から転職エージェントを探さなくても連絡が来たところに返信すればいいだろう。

面談(無料)をすると、専任の担当が付くので、客観視したアドバイスも早めに貰いたいところだ。

加えて、エージェントによっては履歴書・職務経歴書の作成や、キャリアの棚卸、キャリアビジョンを一緒に考えてくれたり、面接対策までしてたりするエージェントさんもある。自分に欲しいサポートを提供して貰うと良いだろう。

ただ、転職エージェントを使う本当のメリットは、自分にはない価値観や視点で企業の紹介やアドバイスをしてくれることだと転職ギルドでは考えている。当然ながら紹介して貰う求人も、自分で探すものとは異なるものを提案して貰える。

自分だけで転職活動をしていると自分が知っている有名な会社ばかり受けがちだが、転職エージェントを介すると自分の知らない企業も紹介して貰える。面白いベンチャーや地味だけど働きやすい会社さん等の紹介とか期待したいところだ。


自分に合ったやり方で転職活動を進める

最終的には、自分のやりやすい形で転職活動を進めていこう。求人サイトも転職エージェントも両方使わず、自分で会社や求人を見つけて直接応募する猛者もいるだろう。求人サイトを使って自分で転職先を見つけるタイプの人もいることだろう。あるいは、転職エージェントにお任せタイプの人もいるだろう。

ただ、用途によって使い分けができたら、転職活動はやりやすくなる。選択肢も広がるだろう。

自分一人で転職ができる人でも、第三者が発信する情報や意見・アドバイスを貰って視野を広げることは重要だ。自分では気づかなかった選択肢も視野に入れ、人生をより良いものにしていこう。


履歴書・職務経歴書の作成

さて、転職活動で遭遇する最初の関門がやってきたぞ。履歴書・職務経歴書の作成だ。ちなみに、履歴書・職務経歴書は総称してレジュメという言葉で話されることもあるので、「レジュメ」という言葉は覚えておこう。

履歴書は簡単に作れるけど、職務経歴書の作成は本当に苦労する。職種によって完成形のイメージも全然変わる

過去に作ったことがあるけれど無くしてしまった人もいるだろう。PCの中や過去のメール履歴から過去の履歴書・職務経歴書を探し、見つからずに嘆いた人もきっといるだろう。

転職騎士
転職騎士

それ、自分だな。転職のたびに履歴書・職務経歴書が見当たらくなて、困っているんだ。

おまえは学習しないのかニャ。

もこネコ
もこネコ

転職騎士は学習しないので放っておこう。転職ギルドでは、みんなが納得した形で履歴書・職務経歴書が作れるように、作り方のコツを教えていくぞ。今回は流れの確認をメインとしているから、実際の作成のコツを知りたい人は下記を参照してほしい。

※参照記事:「人事の目に留まる職務経歴書を作ろう


職務経歴書作の差を付けるポイント5点!

履歴書・職務経歴書は自分の分身みたいなもの。心を込めてしっかりと作ろう。下記ポイントをしっかり抑えて、他の求職者さんたちに差をつけていこう。また、実際の作成ステップに関しては下記リンクの記事を参照してほしい。

・相手に読みやすい文面を心掛けるべし
・定量面から経験/スキルを棚卸すべし
・定性面から強み/弱みをを棚卸すべし
・実績をしっかり記載すべし
・どうやって実績を出したのか記載すべし
(成果の再現性について言及)

※参照記事:「【職務経歴書】 7つの作成ステップ


転職したい会社探し

履歴書・職務経歴書ができあがってきたら応募したい会社を探していこう。しかしながら、転職経験者はわかると思うけど、応募したい会社って思ったより簡単に見つからい。

自分でピックアップした会社を見てみると、誰もが知っている会社ばかり並んでいないだろうか

例えば、TV局だったり、エンタメ企業だったりとか。あるいは、花王やサントリー、スターバックス、化粧品企業のようなBtoC向け企業ばかりになっていないだろうか。また、残業や離職率、リモートワークや退職金など就業環境や福利厚生ばかりに目が行って転職先を探していないだろうか。

本当に働いてみたい会社を探すのは案外と骨が折れる。そのためには転職軸をしっかりと見定めていくことが重要だ。転職ギルドと一緒に、転職時を考え、本当に転職して働きたい会社をみつけていこう。下記で応募したい会社探しの際の陥りやすいポイントやアドバイスを確認してほしい。


新卒時にあこがれた会社を引きずっていないか?

転職ギルドマスターの経験からすると、新卒時にあこがれた会社を転職活動で引きずったままの人が案外と多い。決して当時のあこがれた会社を狙うなというわけではない。有名企業を狙うなというわけでもない。

言いたいことは、新卒時の就職活動よりも今の方がはるかに上回る業務経験や知識を積んでいるということだ。新卒時の自分と今の自分は異なるわけだ。

だからこそ、もっと良い会社や自分に合った会社がたくさんあることに目を向けてほしい。視野を広く持ってほしい。それに、有名企業は新卒文化な会社も多いからね。新卒文化の会社は中途社員の採用にあまり積極的ではない会社も多い。転職したい場合はすごい競争率の可能性もあるわけだ。

もちろん、同じ業界でキャリアアップとして転職を狙っていく場合は問題ないだろう。ただ、短絡的に新卒時のあこがれだけで転職活動をせずに、広く視野を持って動いてもらえればと思うぞ。


転職軸、やりたい(want)だけになってない?

転職活動では「転職軸」が非常に重要となる。転職軸から外れた転職をすると、その後が本当に大変になってしまう。

転職軸とは、転職先を選ぶ際に自分が最も重要視する条件のこと。たとえば、より上流(上の商流)で仕事をしたいと考えている場合は、上流の仕事ができる職場に移ることが転職軸となる。仮に今の会社より良い条件が提示されたとしても、上流での仕事ができない会社から内定をもらった場合は注意が必要だ。

新卒での就職活動とは異なり、すでに社会人としての経験を積んでいる前提の転職では、具体的な軸を持つ必要がある。

新卒での就職活動では「就活軸」という概念があるが、こちらは就職経験がない前提での希望条件。そのため、自分はこれがしたいんだと思い込んで、無理やり創り出した軸もあったことだろう。しかしながら、今は就業経験がある以上、新卒時より具体的で明確な転職軸があるはずだ。

そして、その転職軸が「やりたい(want)」だけになっていないだろうか。新卒時は業務経験がないから「やれる」ではなく「やりたい」の比重が高かった。でも、中途転職の場合は転職の場合は「できる(can)」があるはずだ。「できる(can)」をベースに「やりたい(want)」を乗せていける

できる(can)という「経験」の視点も持って、自分に合った会社や求人探しをしていこう。転職軸に迷ったらリンク先を参照してみてほしい。


BtoBにも関心は持っているか?

もし、会社探しで困っている人がいたら、BtoB向けサービスを行っている会社も覗いてみよう。

BtoB(Business to Business)とは、企業間取引を意味し、企業が企業に向けて商品やサービスを提供する取引のことだね。知名度はそこまでないかもしれないけれど、優良企業がたくさん隠れている

BtoC(Business to Customer)と違って、消費者の流行などに左右され辛く、安定した経営を続けている企業も多い。BtoB向けのサービスを展開している企業へ目を向けてみると、キャリアの選択肢がぐっと広がり、未来が明るくなるはずだ。

商材具体例
IT業務システム、会計ソフト、CRMツール、人事管理システム
業務用機器産業用ロボット、発電機、医療、工具類
オフィス用品オフィス家具、文具、印刷用紙、コピー用紙
コンサルティング人事・組織コンサルタント、ITコンサルタント、経営コンサルタント

BotB企業のおすすめポイント3点

経営基盤が安定している
BtoB企業の魅力の一つは経営基盤の安定性。BtoB企業はBtoC企業に比べて1件の受注単価も高く、1度契約を結ぶと長期間にわたって発注が多くなるのが特徴。それゆえ、経営は安定しやすい。

・市場規模が大きくやりがいがある
BtoCとBtoBの市場規模を比べてみると、BtoBの方が圧倒的に大きい。EC市場でその比較を見てみよう。経済産業省「電子商取引に関する市場調査の結果」によると、令和3年の国内におけるBtoBのEC市場規模は420.2兆円、BtoCのEC市場規模は22.7兆円となっている。

市場規模が大きいということは、それだけ影響力も大きいと言える。その業界でのスペシャリティを磨くチャンスかもしれない。

・社会貢献度が高い
BtoB企業は縁の下の力持ちも多く、社会貢献度が高いといえる。オンリーワン技術を持った会社も多くあり、それは働く上でのやりがいにも繋がることだろう。

美人事
美人事

まじめな話をすると、必須要件には明確に「BtoB業界での〇〇の経験」を求めている会社は多いわね。

BtoCとBtoBでは、販売やマーケティングの仕方がまるで違うからな。早く、BtoB経験者と面接をさせてくれ。

鬼面接官
鬼面接官

BtoB向けの業務経験を求める会社は明確に多数ある。一見地味な所もあり関心を持ちづらいとは思う。ただ、その扉を開けてみると多数の選択肢が待っているはずだ。そして、その先にはBtoBのスペシャリティを獲得し、キャリアの自信と安定性も付いてくるかもしれない。

もし、企業探しの視点が「BtoC」に依っている場合は、「BtoB」も見てみることをおすすめしたい。


さて、転職活動のロードマップ(前編)だけで随分とたくさんの内容になってしまった。いったん、ここで小休止しよう。コーヒーやお茶でも飲んで一休みしてきてほしい。戻ってきたら中編を一気に確認して、転職活動の全体を俯瞰していこう。

転職ギルドでは実践的で体系化された転職ノウハウを徹底解説していくぞ。続きもぜひ見ていってくれると幸いだ。

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