転職・面接ノウハウ

【めっちゃ正攻法】面接前に行う7つの準備

面接前に行う7つの準備

書類選考が通過したら、あっという間に面接日が来ます。面接通過率の向上に直結する、面接前準備のノウハウをお伝えします

筆者の長年のエージェント経験に加え、自身も実際に複数回転職経験がある体験から、本当に必要な面接前準備をお伝えします。実践的なテクニックを載せていますので一つでも参考としてもらえれば幸いです。

当コンテンツのポイント

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面接前に行う7つの準備

早速、面接に備えて最低限押さえておきたい準備を7つ紹介します。

転職活動にそんなに本気じゃない人や仕事よりプライベート優先の人もいるでしょう。でも、興味ない会社に入ってしまうと、その後がつまらないので、どれか一つでもいいので実行してもらえればと思います。

準備1:求人票を3回読む

面接前の準備で最初にしてもらいたいことは「求人票を3回読むこと」です。

求人票は読んで字のごとく、企業が人を求める要件書類です。仕事内容、必須要件、歓迎要件、求める人物像などが圧縮してコンパクトに書かれています。会社概要も載っています。求人票を頭に入れないことには何も進みません。

面接前に何を準備したらいいか焦っている人がいたら、騙されたと思って求人票を3回読んでください。少し感覚を置いて、流し読みではなく、ゆっくりと丁寧に読むことをおすすめします

規模感はどれくらいの会社なのか、何年くらい歴史があるのか、どんな仕事内容で、どういう経験を求めているのか、俯瞰した情報が頭に入ってきます。求人票をしっかり読むと、足らないピースの情報が出てきます。それをこの後の準備で継ぎ足していきます

準備2:面接官の経歴を調べる

書類選考が通過して面接日程が決まるころには、面接官の名前や役職の開示がされることがあります。

面接官の名前や役職が分かったら、必ずその方の情報を調べます。男性なのか女性なのか、何歳くらいなのか、どの部署の人なのか、役職はどれくらいなのか、経歴はどうなっているかなどです。

営業経験者の場合は理解を得られると思いますが、商談をする場合は事前に相手の商談相手のことを調べます。相手がどういう人かわかっているだけで、どういうコミュニケーションをとるべきか、こちらもシナリオを描けるからです。

面接も商談と同じです。相手の情報がある程度わかっていれば、こちらも気がかなり楽になります。採用ページで面接官の情報があればそれをチェックします。Wantedly、LinkedIn、FacebookといったWebやビジネスSNSから調べるのもをおすすめです。

面接官を事前に調べるのは、一見、エゴサーチに思える人もいるかもしれませんが、そんなことはありません。事前に面接官のことを調べたとことを面接の場で伝えると、だいたい喜ばれます。誰だって関心を持ってもらえると嬉しいのです。

準備3:企業を調べる

企業のHPは誰しもチェックするとは思いますが、会社によっては情報量が多すぎてどこを閲覧したらいいか迷います。

いろいろと調べても、それが良いのか悪いのか分からないこともあると思います。そのため、チェックしてほしい項目と見分けるポイントや基準を箇条書きにします。

  • 代表の経歴
    代表が創業者の場合は必ずチェックしておきましょう。細かく覚える必要はありませんが、創業ストーリーなども記事などになっているケースがありますので調べておきたいところです。創業者=会社のカラーといっても過言ではありません。
  • 売上高
    会社によっては開示していないケースもありますがどれくらいの規模感の会社かは調べて頭に入れておきましょう。企業名+売上高とググれば出てきます。あるいは、企業名+官報と調べると未上場企業でも決算公告が見つかるケースもあります。
  • 資本金
    ベンチャー企業の場合は資本金がどれくらいかチェックしておきます。資本金が多ければ良いというわけではありません。ただ、資本金が1億円未満の場合はスタートアップ段階、数億円の場合は上場一歩手前位の可能性を示唆しているので、会社の成長度合いのフェーズのチェックで使います。ベンチャー企業で資本金が十億円を超えている場合は、上場目前(シリーズC)の可能性が高いです。
  • 会社の沿革
    会社の沿革は主力製品をリリースした日、企業を買収した日などその会社にとって重要な歴史がダイジェストでまとめてあります。流し読みで構いませんが、見つけた時はチェックしておくと、会社の理解が進みやすくなります。覚える必要は全くありません。
  • どういう商品 / プロダクト / サービスがあるか
    その会社の製品やサービスは会社の全てと言っても過言ではないでしょう。自分が担当する製品やサービス以外にも、どのようなサービスを手掛けているのか目は通しておきましょう。もしも、BtoCなどのサービスで無料登録などができる場合は、ぜひ実際に登録してログインしてみることをおすすめします。雰囲気だけでもよいので味わってみると、見える景色が変わります。
  • 決算説明会資料(上場企業限定のIR資料)
    株主向けに会社の経営情報を説明している資料です。選考を受ける企業が上場している場合は、熟読をする必要ありませんが、ダイジェストで会社の経営状態が分かるので10分程度で良いので目を通すようにしてください。
  • 決算短信(上場企業限定のIR資料)
    選考を受ける企業が上場している場合は目を通すようにしてください。四半期決算よりも通期の最新の決算短信を見るのがおすすめです。売上高と経常利益/営業利益をチェックします。前年対比で増えているのか減っているのか、赤字なのか黒字なのかだけチェックしておけばいいでしょう。中身がチンプンカンプンでも、見たという事実で差が付きます。

準備4:仕事内容を調べる

応募するポジションの具体的な仕事内容を理解することはとても重要です。

仕事内容を丁寧に読み込むと、自分のどの経験やスキルが活かせるのか線となって見えてきます。実際に自分がその業務をどのようにこなしていけるのかを想像してみるのが大事です。

ただ、求人票に具体的な仕事内容が書かれていなくて想像しづらい求人もあるでしょう。そういう場合でも焦る必要は全くありません。選考の場で仕事内容を聞けばいいだけだからです。

選考は、採用者と求職者の双方がお互い働けるかどうか確認し合う場です。堂々と「求人票に記載がなかったので伺いたいのですが、」と前置きを置いて仕事内容の質問をしましょう。

準備5:採用HPをチェックする

企業の採用HPは必ずチェックします。目的は、社風や文化のことを見て取れるからです。

採用HPが充実している会社は職種ごとに特設ページやインタビューが用意されており、すべてに目を通すのは難しいこともあるでしょう。その場合は、自分が受ける職種のページだけでもチェックするようにしましょう。

また、採用HPだけでなく、追加でWantedlyやGreenなどの採用ページがないかググることも大事です。この2つのサイトは採用に特化しているので、同様に社風や文化のことがうまくまとめて書いてあるケースが多いからです。

ただし、WantedlyやGreenに掲載をしていない企業もあるので、もし見つかればラッキーくらいの感覚で大丈夫です。

準備6:面接で必ず聞かれる5つの質問の準備をする

面接では、必ずと言っていいほど聞かれる質問があります。これらの質問に対する回答を事前にしっかりと準備しておくことで、面接の場で慌てずに対応できます。

  • 質問1【自己紹介】
    自身のキャリアや強みを簡潔に説明します。話す時間は1分(300文字程度)をおすすめします。人が1分で話す文字数は約300文字と言われています。長い自己紹介は相手が飽きますので、物足りないくらいのダイジェスト自己紹介がよいでしょう。面接官に「次の質問」をしてもらうための基礎となる自己紹介と思えばいいでしょう。
  • 質問2【転職理由&転職軸】
    なぜ転職を考えているのかを明確に説明する必要があります。転職軸が不明瞭だと、選考が落ちる可能性が高くなります。転職軸は頭を悩ませるかもしれませんが、「次の会社で何が叶えばもう転職しなくてよいのか」という視点で考えると、転職軸は見えてきやすくなります
  • 質問3【志望動機】
    志望動機は「興味を持った理由」を端的に説明するものです。なぜその会社に興味を持ったかをシンプルに伝えましょう。よければこちらの「【10分でつくる】中途採用の志望動機の書き方(18の事例付き)」の記事を参考にしてください。
  • 質問4【自己PR(活かせる経験・実績・スキル)】
    面接の流れの中で、活かせる経験やスキル、実績などを聞かれることがありますので用意しておきましょう。基本的には、応募した求人と最も関連のある職務領域で聞かれると思いますので、そこを重点的に用意しておきます。例えば、企画職で応募したなら過去の企画の経験、マネジメントで応募したならマネジメントの経験が掘り下げて聞かれるでしょう。
  • 質問5【逆質問(面接官への質問)】
    逆質問は3つは用意しておきましょう。逆質問を見つけるコツは、「自分が働くとした場合に足らない情報はなんだろう」という視点で考えることです。例えば、製品やサービスの値段が分からなければ値段、客層が分からなければ客層、どういう同僚がいるのか、競合はどこだろう、といった感じです。福利厚生系の逆質問は原則避けましょう。

準備7:身だしなみ/オンライン面接のカメラテスト

人の印象は3秒で決まると言われています。有名なメラビアンの法則です。身だしなみ等で損だけでしないようにしたいところです。

とはいえ、今の時代はカジュアルな服装や身だしなみにも寛容になっていますので、そこまで見た目に気を配らなくても良いでしょう。金融機関や古い体質の企業を受ける場合は別ですが、最低限の準備でよいと思います。

下記にポイントをまとめていますので参照ください。

  • ジャケットがあれば基本問題なし
    男女共に、ジャケットさえあれば基本は問題ないでしょう。冬場はジャケットの上にセーター、夏場はワイシャツやTシャツでも十分です。清潔感さえあればそれでいいと思います。
  • リクルートスーツはできるだけ避ける
    理由は新卒感が出てしまい、頼りなく見えてしまうからです。面接だからといって改まりすぎるのは逆効果です。特に女性で、リクルートスーツで髪の毛を縛って黒髪で、というのは避けることをおすすめします。自然体でいいでしょう (^_^)/~
  • スーツが無難な企業の見極め
    企業の採用HPやオフィスのシーンの写真を見て、特に男性がネクタイを締めているシーンが多い企業の場合は、固めの服装の方がいいかもしれません。男女共にジャケットは必須で、襟付きのインナーが無難でしょう。
  • どこまでカジュアルでよいか
    インターネット企業の場合はTシャツでも問題ないと思います。その代わり、色は白系が良いでしょう。明るく清潔感があるからです。実際、インターネット企業の多くの服装はかなりカジュアルです。髪の毛を染めていたり、パーマをかけている人も多いです。
  • オンライン面接時の注意点(1点目)
    マイクはびっくりするくらい周囲の音を拾います。極力静かな部屋で面接をしてください。万全を期したい人は単一指向性(周囲の音をあまり拾わない)のマイクを用意するのがベストです。安いもので数千円であります。面接だけのために買うのはもったいない気もしますが、その後、職場で利用できますので案外とペイできると思います。
  • オンライン面接時の注意点(2点目)
    背景に洗濯物等生活シーンが映らないように注意しましょう。部屋の構造的に背景に生活感が映る人は、企業から指定されたオンライン面接ツールに事前にログインして、背景の設定をしておくのがよいです。Zoomやmeetの場合は、事前に背景をぼやかすことができます。
  • オンライン面接時の注意点(3点目)
    できるだけ部屋を明るくして面接を受けましょう。生活している分には暗くなかったとしても、面接の背景としては暗くて顔の表情も暗く見えるケースがあります。自宅の蛍光灯は企業のそれよりも暗いことが多いです。不安な人は、事前にカメラチェックをするのがおすすめです。

時間があれば準備したいこと

万全の準備を期したいと思う場合、次のような点も事前に調べておくことで、他の応募者よりも一歩先を行く準備ができます。

全ての会社で万全の準備はできませんが、志望度が高い会社に関してはいずれも準備してもらえると、納得して面接に臨めるのではないかと思います。

  • 企業の組織図を調べる
    企業の組織構成を理解しておくことで、企業の理解が飛躍的に進みます。自分がどの部署に所属するのか、自分を起点に組織図を見ると視界が一気に広がります。すべての企業が組織図を開示しているわけではないのですが、公式HPや会社説明資料に掲載しているケースがありますので、組織図を見つけた時は目を通すことをおすすめします。
  • プロダクトの可能性について考えておく
    応募する企業の主力製品やサービスが今後どのように発展するか、どのような課題があるかを考えておくと、好印象を与えられます。具体的な改善案や市場への影響についてのアイデアを持っていることは、企業にとって魅力的な人材と映るでしょう。
  • 競合企業やサービスを調べておく
    企業の競合について調べ、どのような差別化を図っているのかを理解しておくことも有効です。競合に対して企業が持つ強みや改善点を面接で述べることで、業界に対する深い理解と、企業への興味を示すことができます。調べ始めるとキリがないので、同じ競合の大手1社を見ておけば十分かと思います。
  • 自身の強み弱みを整理しておく
    強みと弱みは結構聞かれます。強みと弱みは「対」になっていることが多いので、パッと思い浮かばない人でも、強みを先に思い付いた場合はその強み領域の反対を考えてみると思い浮かびやすいでしょう。例えば、(強み)数値分析に強い→(弱み)数値が手に入らいない環境だとやる気が出ない、といったイメージです。
  • クチコミチェック
    クチコミはあまり鵜吞みにしてほしくないと思いつつも、極端なブラック企業を避けるためには有効な手段です。時間に余裕があればご利用ください。極端なブラック企業とは、ビッグモーターレベルの会社のことです。極端なレベルといかないまでも、気になる口コミを見たら、内定を獲得後に口コミで気になる点を見たんだけど、と質問をして不安を解消できますので、目を通すのは悪くないでしょう。

準備段階で思い切って捨てること

ミッション・ビジョン・バリューを見ること

え?ほんと?と思うかもしれませんが、ミッション・ビジョン・バリューは一瞥するくらいで、面接の準備で多くの時間を割くのはやめておきましょう。

ミッション・ビジョン・バリューは、その企業の存在意義や行動指針です。我々の社会で言えば、日本国憲法や道徳観みたいなものにあたります。とても大事なのですが、ちょっと話題が大きすぎますので、もっとサービスや会社の業績などに目を向けた方が効果的な情報を得られるからです。

また、面接の場でミッション・ビジョン・バリューに共感した!と伝えても、話は大して盛り上がりません。ミッション・ビジョン・バリュー自体はとても大事なのですが、選考準備からは外してもらってよいでしょう。

服装を気にしすぎること

服装や身だしなみについても、そこまで気を回さなくてよいでしょう。ジャケットがあり、清潔感ある服装と身だしなみさえできていれば、男女共にそれで十分だと思います。開口、笑顔で挨拶できればそれでOKです。

その代わり、かかとのすり減った靴やしわの入ったジャケット、パンツなどは避けるようにしましょう。最も大事にすべきは清潔感と笑顔です。面接だからスーツ!という会社は時代錯誤な気もしますしね。

面接用の顔写真(有料)

履歴書用の顔写真はスマホの撮影で十分です。その代わり、背景は白一択です。肩くらいまで映って、清潔感がある格好であれば、スマホで十分でしょう。

古参の大手企業の中には、写真にうるさい企業も極稀にあります。ただ、それでも心配いりません。最終面接の合格が出たら、後日、内定稟議を通すために写真を撮りなおしてほしい、などの依頼が来ます。後から撮りなおせばいいだけだからです。

スマホの写真はもちろん丁寧に撮ってもらう前提ですが、写真館や写真機のBOXでお金と時間を割いてまで写真に労力をかける必要はほぼないと言えるでしょう。

めちゃくちゃ緊張する人は

面接は緊張しますよね。筆者も緊張しますのでご安心を。

根本的な緊張解消のテクニックがあればよいのですが、付け焼き刃になるかもしれませんが、緊張しがちな人は下記を参考にしてみてください。

面接ではなく商談と思うこと

実際、筆者が転職エージェント時代に求職者の方が面接に行く際にアドバイスをしていたのが、「面接ではなく商談と思えば気が楽になりますよ」という言葉です。大体の方が、確かに商談と思えば気が楽になりました~と言ってくれます。

お互い適度に適度な緊張感を持ち、笑顔で楽しい商談にしよう、と思えば気を楽に面接に臨めるのではないかと思います。

選択肢を増やし場慣れすること

どうしても緊張をしてしまう人は、少し多めに応募して選択肢を増やすことをおすすめします。

面接を受ける企業が1,2社しかないより、3,4社くらいあると気持ちが楽になります。また、場数を踏むことができます。どれだけ優秀な方でも面接に慣れていなければ、本来の力を発揮できないこともあります。

緊張克服はいっそ諦めて、選択肢を増やし、場慣れを目指します。序盤はズタボロでもパフォーマンスをだんだんと上げていけば良いのではないでしょうか。少なくとも筆者はそんなに器用に立ち回れません (;゚Д゚)ノ

面接官も素人だらけという現実を知る

面接官も実は素人だらけということをご存知でしょうか。

多くの面接官は、ある日突然、「〇〇君、〇〇さん、明後日に中途採用の面接があるんだけど、面接官やってみない?」と唐突に言われている現実があります。そんなシーン周囲で見たことないでしょうか。

一見、偉そうなおっさん面接官であっても、決して面接慣れしている人ばかりでもありません。実は、「面接官も初めての面接なんです」ということもあるでしょう。

相手も素人かもしれない、と思って気楽に臨みましょう。場数を踏んでいない面接官は、面接の仕方もへたくそです。選考に落とされたからといって、いちいち凹んでては前に進めなくなります。


以上で「【めっちゃ正攻法】7つの面接前準備」の解説は終わりとなります。

持っている実力 × 面接準備(慣れ) × 運

面接通過には、この3つの要素が重なりますので、完璧を求めずに肩の力を抜いて気楽にいきましょう。必ずしも、大企業や有名企業で働いている人が幸せかというとそうでもないので、どこの会社がジャストフィットするかわかりません。

いつか良い企業がみつかります (^_-)-☆

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