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【IPO企業×先回り転職情報】Aiロボティクス、経営者が連続起業家。

【IPO企業×先回り転職情報】Aiロボティクス

当コンテンツの骨子

#転職やキャリア向け情報
#IPO予定企業の情報を解説
#美容、D2C、連続起業家

当記事では、IPO(上場)を予定している企業の魅力をリサーチし、転職やキャリアに役立ててもらうための情報を発信します。

企業にとって上場はゴールではなく通過点です。この先、更に成長して有名な企業へ変貌するかもしれません。そんな金の卵をちょっとでも早くに知ってもらうために企業を調査し、解説していきます。

Aiロボティクスの会社概要

Aiロボティクスの公式HP画像

会社概要と業績

Aiロボティクスの公式HP画像

企業名:Aiロボティクス株式会社
本社:東京都 港区
資本金:資本金12億5,187万円(資本準備金含む)
社員数:約23名(2024年3月時点)
上場区分:グロース(予定)
事業内容:AI活用したD2C企画・販売、AIマーケティングサービス
上場予定日:2024年9月27日(金)

■決算情報(単体)

会計年度 売上高 昨年との比較 営業利益 昨年との比較
2020年3月期 600百万円 --- 49百万円 ---
2021年3月期 1,567百万円 +260.1% 94百万円 +91.8%
2022年3月期 1,607百万円 +2.5% -78百万円 ---
2023年3月期 3,645百万円 +226.8% 283百万円 ---
2024年3月期 7,061百万円 +93.7% 1,234百万円 +436.0%

事業内容

Aiロボティクス株式会社は、AI技術を活用した事業モデルを展開する企業で、特に美容関連分野に経営資源を集中させています。

D2C(Direct to Consumer)モデルを採用しており、自社で製品した商品をECサイトなどを通じて直接消費者に届けるスタイルを取っています。設立以来、少数精鋭で効率的な運営を行い、高い成長率を誇っています。

取り扱いブランド

Aiロボティクスの事業の中心となっているのが、スキンケアブランド「Yunth」と美容家電ブランド「Brighte」です。この2つのブランドが、同社の売上高の多くを支えています。

スキンケアブランド「Yunth」

Yunthの商品画像
Yunthの定期会員数推移

私だけの美しさが花ひらくをコンセプトとした「Yunth(ユンス)」は、エイジングケアに特化したスキンケアブランドです。会員数は昨年から一気に2倍のペースで伸びており、市場から評価を受けているブランドです。

特に人気の製品は美容液や保湿クリームです。ユーザーからの評価が良く、リピーター率が非常に高いのが特徴です。また、SNSや口コミを通じて、幅広い年齢層の女性たちに支持されています。

なお、名前の由来はyouth(若さ)にかけた造語となっています。いつでもいつからでも「今日が1番若い日。今、スタートしよう」という気持ちで日々過ごしてほしいという願いを込められています。

美容家電ブランド「Brighte」

Brighte(ブライト)の画像1
Brighte(ブライト)の画像2

「Brighte(ブライト)」は、家庭で手軽にプロフェッショナルなケアを提供する美容家電ブランドです。美顔器やスチーマーなど、日常のスキンケアに取り入れやすい製品が揃っており、機能性とデザイン性の両面で評価されています。

こちらの名前の由来は、bright(明るい、光る)にelectronic(電子)を連想させる「e」が付け加えられて誕生しています。アンバサダーはあの佐々木希さんが務めています。

中価格帯の美容家電ブランドとしての位置づけであり、今後も同ブランドで商品を展開していく予定とのことです。販売については、これまでのECサイトを中心とした販売に加え、家電量販店向けの卸販売も新たに行っています

Aiロボティクス7つの魅力

1. 美容市場がとてつもなく大きい

Aiロボティクスの参入市場

Aiロボティクスは、美容やヘルスケア市場という巨大な市場に参入しています。

目先は、国内ターゲットの5.1兆円の市場で勝負を計ります。その後、アジアのビューティー市場、その次の世界の市場をターゲットにしています。やはり、上場するからにはこういったマイルストーンを置いてらもられると分かりやすいですね。

スキンケアと美容家電市場は今後も拡大が見込まれており、同社はこのトレンドに乗って成長を続けています。また、中長期的には海外市場への展開も視野に入れており、そのポテンシャルは計り知れません。

2. 事業の多くでAIを活用できている

同社は社名にもある通り、AI技術を活用して事業を効率化しています。

もともと、AIマーケティング事業を開始しており、AIシステム「SELL(セル)」の開発をしていました。当初はSELLをクライアント向けに活用していましたが、それを自社で製品を売るために方向性を変え、社内のオペレーションを自動化しています。

AIの技術はどの会社でも利用を検討されていますが、個々の社員のタスクレベルではなく、日々の事業にまで浸透させて利用できている会社はほとんどありません。飛躍的に同社が伸びているのはAIの力もあってと言えるでしょう。

3. 超少数精鋭

Aiロボティクスは、少人数のチームで効率的に業務を進めています。上場承認が下りた2024年の9月現在の社員数はなんと「26」名です。臨時雇用の方を入れても33名という超少数精鋭です。

社員1名あたりの売上高はなんと3億円達し、すさまじい生産性を誇ります。

人材一人ひとりが重要な役割を担い、高度な専門性を持ったプロフェッショナルが集まっています。少数だからこそ意思決定が早く、柔軟な対応が可能であり、スタートアップならではの機動力を生かしているのでしょう。

4. 売上高の約7割が自社ECサイト

D2C事業の売上高と販売チャネルの構成割合の図。

売上高の約7割が自社ECサイトからの収益であることも、同社の大きな強みです。というか、とてもすごいです。

自社で顧客データを管理し、直接的なマーケティング施策が可能となるため、顧客との関係性を強固にし、リピート率を高めることができています。また、他社のプラットフォーム(ECモール)に依存しないビジネスモデルを構築していることも、収益性の安定に寄与しています。

5. 定期購入型のストック型ビジネスモデルで経営は安定

Aiロボティクスの製品は、定期購入型のビジネスモデルを採用しています。特にスキンケア商品の「Yunth」は、リピーターが多く、定期購入を通じて安定した収益を得ています。

このようなストック型ビジネスモデルは、経営の安定性を高めると同時に、長期的な顧客維持にもつながっています。BtoCで例えるなら青汁や健康食品のような定期便モデルBtoBで例えるならサブスクリプションモデルのような販売モデルになっています。

スキンケア製品のファンを増やし、リピーターの購入者を増やし、解約率を低減させることができれば盤石の経営基盤を構築することができるのです。

6. ブランド力が確立されつつある

同社の「Yunth」や「Brighte」は、ECプラットフォームでいくつかの受賞をしています。これにより、ブランド力が一層強化されており、消費者からの信頼を獲得しています。このブランド力こそが、同社の持続的な成長の基盤となっています。

@cosme(アットコスメ)
-ベストヒット賞2022 ブランド新人賞

楽天市場
-楽天ショップ・オブ・ザ・イヤー2023 特別賞
-楽天上半期ランキング2024 美容・コスメ・香水ジャンル賞 1位

7. 経営者が連続起業家

Aiロボティクスの龍川誠さんはシリアルアントレプレナー(連続起業家)です。

たった一度の起業でも成功させるのが難しいにもかかわらず、Aiロボティクスの以前にも事業を立ち上げ、バイアウトを成功させています。しかも、Aiロボティクスは当初と事業内容を変化させつつ、D2Cに事業の主力を置くようになっています。

経営者が連続起業家というのはとてつもないおおきなイニシアティブでしょう。たまたま、1回の事業を当てたわけではないため、もしもこの先に困難な時代が来たとしても、乗り切ってくれる可能性が高いと思われるからです。

Aiロボティクスの経営リスク

競合プレイヤーが多く競争が激しい

Aiロボティクスが属する化粧品市場は、国内外問わず大小の競合企業が存在しています。また、商品の製造を請負うOEM企業等の存在により製造設備を持たずに事業展開が可能であることから、参入障壁が低いというポイントも見逃せません。

例えば、既に上場しているセレスやジェイフロンティアも美容や医療などの近しい領域でD2C事業を手掛けており、競合は多数存在します。これらの会社や製品と差別化をし、消費者から受け入れられる製品を開発し続ける必要があります。

D2Cに経営資源をほとんど集中

一般的にビジネスは選択と集中が必要と言われます。その点、AiロボティクスがD2C事業に力を注ぐのはとても大事で、まさに選択と集中を地で進めていると言えます。

ただ、SELL(セル)を使った広告運用事業で売上が立っていただけに、少し勿体ないなと思い(あえて)経営リスクに挙げさせてもらいました。収益の柱はいくつあっても良いと思うので、うまくバランスを取ってもらえたらなと思う所です。

※2024年3月期AIマーケティング事業の売上高は100,221千円

採用状況

(2024年09月現在)Aiロボティクスの採用状況を覗いてみるとD2C事業事業とエンジニアの募集を主に確認できます。

特にD2C事業の中ではマーケティングの募集がありねらい目かもしれません。マーケティング職などは本社部門に所属し、何名も募集をかけることがないため会社が急成長前に入り込むのがおススメだからです。

その他、フルフィルメントやアルゴリズムエンジニアの求人もあり、Aiロボティクスの事業ゆえの職種が全体的にかけられている印象を受けます。まさに伸び盛りで、全体的に採用を加速させているのかもしれません。

Aiロボティクス公式
herpに掲載中の採用情報
Wantedlyに掲載中の採用情報

なぜ、IPO(上場)企業を取り上げるの?

順番が前後しましたが、なぜIPO(上場)企業を取り上げているのか、少しだけ前提について触れておこうと思います。

安定と成長を追えるから

まず、IPO(上場)をすると投資家から多額の出資をしてもらうので、企業は財務面で安定性が出ます。そして、調達した資本を使って積極的に事業にお金をかけられるので成長が期待できます。

上場直後というのは、調達したお金が最も残っている状態でもありますし、知名度が一気に高まります。そして、企業の安定度は飛躍的にアップしつつも、これから更に調達をした資金を使って成長しようというタイミングでもあるのです。

社員として働く側からすれば、IPOをするタイミングで入社できれば、財務面的にも安定だし、成長性も追うことができるので、二兎追うことができるタイミングとなるのです。

決算や財務情報が公開され透明性が増すから

IPO(株式公開)をすると決算情報や財務情報の開示義務が生まれます

非上場時代は決算を公開していない企業も多く存在します。どれだけ優秀な企業であっても、決算や財務情報がない段階では、その会社の安全性をどこまで信じていいかわかりません。

チャレンジはしてみたいけど、ベンチャーやスタートアップほどにリスクは取りたくないなというタイプの人にとっては、IPOのタイミングは企業の情報がたくさん出てくるのでチャンスとなります。

先回り転職のチャンスがあるから

先回り転職とは、わかりやすく言うと「人気が出る前にその会社に入って、会社が大きくなるのと一緒に恩恵を受けてしまおう」という考えになります。

yahooや楽天、メルカリといったメガベンチャーはご存じですよね。これらメガベンチャーに転職しようとすると、その人気から高い競争率を勝ち抜かなければなりません。採用ハードルはとても高いです。

しかし、これらメガベンチャーにも規模が小さくそこまで有名ではない時代がありました。もしもタイムマシンがあって、上場前の有名になる前に選考を受ける機会があったらどうでしょうか。きっと、今ほどに採用倍率は高くないことでしょう。この考えを「先回り転職」と名付けています

とはいえ、未来のメガベンチャーや有名企業を探すのは簡単ではありません。その点、IPO(株式公開)をしてタイミングであれば、大多数の中から一歩抜きんでた状態となり、一方で、資金もあって成長性も残しているので、未来のメガベンチャー発掘の可能性は高まります。

これからIPOをして羽ばたこうとする会社を早い段階で知って、未来の金の卵に先回り転職できるチャンスを探していこうと思っています。


以上で、「【IPO企業×先回り転職情報】Aiロボティクス、D2Cブランド事業で急成長中。」の解説は終わりとなります。

魅力の多い会社ですが、新卒の時に化粧品メーカーを受けた人や、美容健康に興味がある人はぜひ関心を持ってもらえれば幸いです。経営者が連続企業家なので、この先の成長が楽しみすぎる会社になります。

この記事は、転職ノウハウやキャリア形成に関する情報を伝えるのが目的ですが、思わず同社の株を購入しても良いのかもと思ってしまいました。

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